こんにちはREIWAです(^^)
7月も後半戦に突入してるっつーのに 今年はあのギラギラとした夏がやってこねーっす…
わが家はもう夏の準備は万全なんすけどね((+_+))
リアブレーキキャリパー洗浄から
2019.7月 35700km
スイングアームに固定されているブレーキホースとABSセンサー用のケーブルをフリーにする為2カ所のヘキサゴンボルトを外してプラスチック製の固定具を取り除きブレーキホースとケーブルをフリーにします
下の画像のボルトに①、②と番号を付けています、手順に沿って作業を進めます。1:①のスライドピン(8mm)を緩めます。
2:②のキャリパー固定ボルト(12mm)を外します。
3:①のスライドピンを更に緩めて抜きます(パッドスプリングのテンションが掛かっているのでブレーキパッドの後端部分を押し上げるようにするとスライドピンが抜きやすくなります。
4:③のガイド用のボルトを軸にブレーキキャリパー後部を持ち上げブレーキパッド最後部を指で摘まんで1枚ずつブレーキキャリパー後部からブレーキパッドを取り除きます。
5:③のガイド用のボルト(12mm)も外します。ABSセンサー用のケーブルがキャリパーボルトの下辺りでバンドに固定されているのでバンドを外してケーブルをフリーにします
バケツにジャッポ~ン!
事前に用意しておいたぬるま湯を溜めたバケツにブレーキキャリパーごと入れちゃいます、これが通称「ドブ浸け」('ω') ブレーキ―ホースの長さを考慮しバケツの下には高さ40cm程の台を置いています。
中性洗剤と歯ブラシを使ってキャリパー全体、ピストン、パッドスプリング、キャリパーから外したゴム製のパーツなどを丁寧に一通り洗浄します。あっという間にバケツの湯が真っ黒に(゚Д゚;)
洗浄後は綺麗な水を溜めたバケツにキャリパーやその他パーツを漬け良くすすぎます。すすぎ終えたら各パーツをウエスで簡単に拭きあげ仕上げにエアダスターで水分を完全に飛ばします。(ピストンとキャリパーの隙間からオイルシールに向けて強いエアーを吹くのはNG)
揉みだし
ブレーキペダルの入力に対しピストンがスムーズに動くようにピストンツールと潤滑剤のメタルラバーを使いピストンを揉みだしします。まずは、
1.ブレーキペダルを操作してピストンを3㎝位出します(出し過ぎないように)
2.ピストンの外周を綺麗なウエスで拭きます
3.オイルシールとピストンの滑りを良くする為、キャリパーとピストンの隙間からメタルラバーを1周「シューッ」と吹きます
4.メタルラバーが浸透したらピストンツールを使いピストンを円周方向に1周程度まわします、その際ピストンに錆などないかチェックします※A
5.ピストンに問題がなければピストン全体にメタルラバーをスプレーし指で薄く延ばします
6.道具を使わず指の力だけでピストンをキャリパー内にゆっくり真っすぐ押し入れていきます※B
上記の1.~6.の工程をあと2回くらい繰り返すとブレーキペダルのタッチやピストンの押し入れが滑らかになると思います。その後ピストンの先端を親指で触れてブレーキぺダルを操作→リリースするとロールバックが正常に機能していれば指先で感じる事が出来ます※C。
※A、ピストンの外周面に錆が発生していてピストンをキャリパー内に押し込む際、その錆がオイルシールに接触する恐れがある場合はペーパーとコンパウンドを使ってピストンの錆を落とし平坦にする必要があります(必要に応じてピストン交換=オーバーホール)
※B、リザーブタンクからブレーキフルードが漏れだしてこないようにリザーブタンクも注視します。
※C、オイルシールの劣化でロールバックが機能しないようであればブレーキの引きずりが起こり危険。この場合はブレーキキャリパーのオーバーホールが必要になります。
組付け準備
ブレーキキャリパーを洗浄する際にキャリパーから取り外したパッドスプリングやゴム製パーツを向きに気を付けながらキャリパーに装着していきます。ゴムパーツに金属のスリーブを通す際はシリコングリスを使い滑りを良くすればイージー。
ブレーキパッドと接触する面積の多い箇所に極圧性の高いモリブデングリスを薄く塗布します(キャリパーの白いやじるし箇所)
パッドスライドピンの多少の段付きは塗装用コンパウンドを使って滑らかにします
新しいブレーキパッドはリアでは毎度お世話になっているRKさんのメガアロイX。NC700X ABS車のリアの品番は837MA-Xです。純正と同じシンタードパッドですが効きとコントロール性能は明らかにこちらが上です、その分減りは純正より若干早いですがコンバインドABS搭載のNC700X(S)には前後のブレーキバランス的にもこのパッドをリアに奢るというのはオススメのやり方(^_-) 白やじるし部分にも薄くモリブデングリスを塗布します、パッド面にはグリスが付着しないように注意!
組付け
キャリパーを外した手順と逆の手順で組み上げていきます。新品のブレーキパッドを装着するのでピストンはソコソコ余裕を持たせてキャリパー内へ押し込んでおきます。先程キャリパーの一部に塗布したモリブデングリスがディスクローターに付着しないように気を付けながら先ずはブレーキキャリパーのガイドボルトを締める【27N・m】
ブレーキキャリパー後部を持ち上げブレーキパッドを一枚づつ正確に装着。この時注意するのはキャリパーブラケット側に付いているコの字型のガイドシムにブレーキパッド先端の突起部が収まっていることを確認。
ブレーキパッドが所定の位置に収まったらパッドスライドピンを取り付け締める【17N・m】この時もブレーキパッド最後部をパッドスプリングに反発する方向に押し込みながらパッドスライドピンを入れていけばイージー
キャリバーボルトを取り付け締める【27N・m】新しいブレーキパッドがディスクローターに接触するまでブレーキペダルをゆっくり操作する。ブレーキホースとABSセンサー用ケーブルを元通りにしていきます、プラスチック製の固定具にブレーキホースとケーブルを納めてスイングアームにヘキサゴンボルトで固定する。ブレーキキャリパに近い部分のケーブルも元通りプラスチック製のバンドで固定。目視とブレーキペダルの操作で作業箇所におかしなところが所がないかチェック、問題がなければ安全を確認の上、試運転を行い異常がなければ終了となります。
ブレーキは重要保安部品です。知識や整備の経験のない方はホンダドリーム店など整備資格者が在籍しているショップで作業する事をすすめます。ご自身で作業出来る方は参考にして下さい、その場合何があってもこちらでは責任を取れませんので全て自己責任を理解した上でお願いします。
引き続きフロントブレーキに取り掛かります→こちらへ
おまけ
ブレーキキャリパーの揉みだしを行う作業ではピストンをキャリパー内に押し入れる作業があります。今回はその作業を行う際リザーブタンクからブレーキフルードが溢れそうになったので少しだけリザーブタンクからブレーキフルードを抜く事にしました、その際使った便利な道具も紹介しておきます。
↓【メンテナンス用リザーブタンクブラケットver1.1】。はい、これ自作です。ブレーキフルード交換時などのブレーキ関係のメンテナンスがある時は大活躍('ω')
↓リザーブタンクからフルードを抜くときに使うスポイトです、左はダイソーさんの灯油抜きスポイトです、石油ストーブを片付ける際に使うものなので冬場しか売ってないと思います。右側はヘアカラーの容器です、REIWAはオシャレさんなので2ヶ月に1回は自分でブリーチしてから好みのカラーを入れたりします、なので自然とこの容器が貯まっていきます(^^;、スポイトとして十分使えるんですよ(^^)